この帖では、有名な、歴史書に対する、物語の優位性が、光源氏の口から語られ、これは作者の意見であるともされている。
『日本紀』などは、ただかたそばぞかし。これらにこそ、道々しく詳しきことはあらめ。
『日本書紀』には、政治上の出来事しか、うわべのことしか書かれていない。物語の方にこそ、そこに生きた人々の心情が書かれている。とでもいったところだろうか。
さらに、養女の玉鬘に対して、この物語を、二人でたぐいまれな物語にして、後世にまで伝えよう、と言っている。
この作者の言葉は、その希望通り、実現した。この物語は、今日、この国のみならず、世界中の国で、読まれている。
その意味では、あきらかに、『日本書紀』に勝ったのだ。
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