2012年10月18日木曜日

御法:紫の上の死をひたすら描く

この帖では、光源氏の最愛の人、紫の上が、死を迎えるまでを、悲しみのトーンの中で描いている。春に始まり、秋の訪れとともに、紫の上は、帰らぬ人となった。

この物語の中では、これまで、何人かの人の死を描いてきたが、1つの帖すべてを、一人の死にあてるのは、勿論、紫の上の他にはいない。それだけ、彼女の存在が、この物語の中では、別格であることを表している。

死んだ後の、紫の上の美しい死に装束のなどの話まで描き、これほど、死について語った物語は、珍しい。

この物語の作者は、この帖を描いたことで、明らかに、何かの一線を越えたような気がする。

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