唐猫のいたずらによって、偶然、女三宮の姿を見てしまった柏木は、女三宮のことが忘られず、何事も手につかず、悶々とした日々を送っている。
そして、春宮を介して、女三宮の側で飼われていた、例の唐猫を手に入れる。
柏木は、その唐猫を女三宮にみたて、寝室で一緒に寝るほど、この唐猫を溺愛する。唐猫に対する柏木の異常な愛情が、この帖の冒頭で描かれる。
猫は、当時、遣唐使船などを通じてもたらされたばかりの舶来の、めずらしい動物。特に美しい猫には、専属のお付きの女官がついていた、という。
そうした時代背景の中でも、柏木の女三宮への愛情が、猫という動物を通じて、表現されている。
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