2012年9月24日月曜日

横笛:柏木の霊は大人しい

この物語で、霊というと、六条御息所の霊がすぐに思い浮かぶ。源氏に振られた腹いせに、葵の上を呪い殺し、紫の上も、病気にしてしまった。

この帖では、柏木の霊が登場するが、こちらは大人しい。親友の夕霧の枕元に立ち、

笛竹に吹きよる風のことならば 末のよながき音に伝えなん

と、自分の忘れ形見を、我が子の薫に、伝えて欲しいと訴える。

この時代の人にとって、霊とは、生前に果たせなかった思いが強い場合に、死に切れずに霊になって、この世に現れる、そんな風に考えられていたようだ。

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