これまで、光源氏は、美人でもそうでなくても、身分が高くても引くても、いろいろな女性を愛し、保護してきた。
女性の立場から見れば、こんな男性がいたらいいなあ、という理想的な男性像として描かれてきた。
しかし、この帖では、紫の上との会話で、意外な一面を披露する。
紫の上は、30代の中盤になり、年齢的な不安に加えて、朱雀院の娘の女三宮が正室として光源氏の元に嫁いできて、自分の立場が弱くなったこともあり、精神的に、不安定な状況に置かれていた。
光源氏は、そうした紫の上の苦しい胸の内を察することができずに、”私の辛い人生に比べれな、あなたは、気楽で幸福な人生だ”などと言ってしまう。
紫の上は、そうした光源氏の心ない言葉を受けて、”出家したい”と切り出すが、光源氏は、”あなたがいなくなったら、私の生きるかひがなくなる”などと、結局、自分のことしか考えていないことを露呈してしまう。
0 件のコメント:
コメントを投稿