2012年4月30日月曜日

朝顔:和歌は心をつなぐ架け橋

つれない対応の朝顔に、光源氏が贈った歌。

見しをりのつゆ忘られぬ朝顔の花の盛りは過ぎやしぬらん

それに対して、朝顔の返し。

秋はてて露のまがきにむすぼほれあるかなきかにうつる朝顔

いやはや。ここまで光源氏を袖に振る朝顔という女性の凄さに、ただただ圧倒させられる。

『古今和歌集』や『新古今和歌集』における和歌は、作者の心情をつづったものが多く、単独で独立した作品として扱われている。しかし、『万葉集』における額田王と天武天皇の交わした和歌のように、対話の手段としての和歌は、送りと返しの両方で1つの作品を構成する。

源氏物語においては、登場人物が自分一人で和歌を詠むことも多いが、このように、自分の想いを相手に伝える手段としての和歌の素晴らしさが、随所に味わえる。

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