光源氏を巡り、登場人物が多いこの物語では、複数のエピソードが交錯して展開され、読者を飽きさせない。この紅葉雅でも、大きく3つのエピソードが展開する。
この紅葉雅の基調になっているのは、光源氏と藤壷の不義の子の誕生のエピソード。桐壺帝はその事実を知らず、無邪気に男子の誕生を喜んでいる。
2つの目のエピソードは、打って変わって明るい内容。50代の女性、源典侍を巡って、光源氏と頭中将がじゃれ合う。
3つ目のエピソードは、光源氏が誘拐した、紫の上との微笑ましいエピソード。
そうした多くのエピソードが重なりあい、この長大な物語を、他の類を見ない、人間の全てが描かれている、ポリフォニックなものにしている。
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