「あはれ」という言葉は、源氏物語の中で何度も登場する。この言葉を一言で表現するのは難しい。一言で表現できない場合に、この「あはれ」が使われている。
絵合の帖で、前斎宮が冷泉帝に輿入れする。前斎宮を愛していた朱雀帝は、悲しみに暮れながらも、心のこもった品々を贈る。前斎宮は、そうした品々を目の前にし、朱雀帝の心を思い、「あはれ」という。
その時の前斎宮の気持ちを表そうとすれば、実にいろいろな言葉で、長い文書を使って表現することができるだろう。
しかし、源氏物語においては、そうした気持ちを「あはれ」と一言で表現している。
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